『響け!ユーフォニアム』
公式吹奏楽コンサート
~北宇治高校吹奏楽部第4回
定期演奏会~
イベントレポート

2019年11月9日(土)、ロームシアター京都のメインホールにて『響け!ユーフォニアム』公式吹奏楽コンサート~北宇治高校吹奏楽部 第4回定期演奏会~【京都公演】が開催されました。

開演のベルが鳴ると、緞帳の前にユーフォニアムとトランペットの奏者二人が登場します。スポットライトに照らされた二人が奏でるのは「愛を見つけた場所」。この思い出深い楽曲から演奏会がスタートし、ユーフォニアムとトランペットの美しい掛け合いと音色が会場を『ユーフォ』の世界へと変えていきます……。
TVシリーズで披露したフレーズを二人が吹き終わるとそのままフル編成での演奏がスタート。緞帳が上がり、ライトに照らされたステージに登場したのは作品の演奏を担当し続けている洗足学園音楽大学フレッシュマン・ウインド・オーケストラ。指揮はもちろん大和田雅洋さんです。
スクリーンにはアニメ映像が流れ、「愛を見つけた場所」吹奏楽フル編成での世界初演奏に客席からは大きな拍手が送られました。

続いて演奏されたのはシリーズ初となる完全新作『劇場版 響け!ユーフォニアム~誓いのフィナーレ~』のOP曲「これが私の生きる道」。そして、なんとステージには「チューバくん」が登場!作中でも登場した「来たれ!北宇治吹奏楽部」看板を持って、控えめにでも一生懸命にゆらゆらと揺れるチューバくんに客席から笑顔が溢れます!

そして3曲目。割れんばかりの拍手の中、登場したのは、作品の主題歌を担当し続けているTRUEさん!披露するのはもちろんTVアニメ『響け!ユーフォニアム』のOP主題歌で作品を象徴する1曲となっている「DREAM SOLISTER」!そのパワフルな歌声に会場のボルテージも上がります!
チューバくんが持っている看板をくるっと回すとそこには「DREAM SOLISTER」の文字とTRUEさんのお名前が。チューバくんもTRUEさんの歌声に合わせて全力でゆらゆら揺れていました。

すでにテンションはMAX!といった会場に登場したのは、黄前久美子役・黒沢ともよさん、加藤葉月役・朝井彩加さん、川島緑輝役・豊田萌絵さん、高坂麗奈役・安済知佳さんの北宇治カルテット!黒沢さんが「みなさん、こんにちは~」と呼びかけると客席からは「こんにちはーー!!」と大きな返事が!
今回MCを務める北宇治カルテットとTRUEさんの自己紹介の後は披露した3曲を振り返ってのトーク。メインMCは今回も豊田さんが務めました。

吹奏楽の演奏に合わせての歌唱も「阿吽の呼吸で、合わせにいかずとも自然と合うようになってきました」とTRUEさん。何度もコラボしてきたTRUEさんと洗足学園音楽大学フレッシュマン・ウインド・オーケストラの息もぴったりなパフォーマンスにカルテットメンバーも素敵でした!と感激した様子。

定期演奏会では初となる朗読劇は、高校2年生のある秋の日、久美子、葉月、緑輝、麗奈の4人が今までの吹奏楽部での思い出を振り返りました。

久美子の「あぁ懐かしいな~サンフェス」という台詞の後、始まったのは「RYDEEN」!スクリーンには本編の演奏シーンも流れ、観客は物語を振り返りながら再び音楽の世界へ。その後「Bolero」、「Samba de Loves You」とサンライズフェスティバル(サンフェス)で演奏された楽曲が続き、ロームシアターはさながらサンフェス会場のよう!

続いての朗読劇では、サンフェスでの美玲の一件や、強豪校・立華高校について話す久美子たち。そして話は駅ビルコンサートへと移ります……。

「懐かしいなぁ駅ビルコンサート」と、久美子の台詞からスタートしたのは、もちろん「宝島」!今回も『ユーフォ』名物・バリトンサックスのソロは健在!その重厚な音色とパッションあふれる演奏に会場も大喝采!

大きな拍手の中、北宇治カルテットとチューバくんが登場。ここで奏者は休憩に入り、その間、カルテットとチューバくんがトークを展開します。
まず一つ目のコーナーの【エア楽器クイズ】では、スクリーンに出された楽器をチューバくんがジェスチャーで“エア演奏”し、豊田さん司会のもと、回答者の黒沢さん、朝井さん、安済さんが、チューバくんが一体どの楽器を演奏しているのかを答えていきます。
第1問目のお題は「トランペット」。チューバくんが一生懸命に動かそうとするもののあまり動かない手、それとは対照的に大きく揺れる頭……!というシュールな風景に会場が笑いに包まれます。

第1問目「トランペット」と第2問目「クラリネット」でチューバくんのジェスチャーが全く変わらないことに回答者も「なにそれ~~!」とツッコみつつ、奇跡的!?に正解していき、全5問が終了!会場もチューバくんの一挙手一投足に笑いが起こり、ゲームも大盛り上がりでした!
気になる結果は黒沢さん、安済さんがともに2問正解、朝井さんが1問正解と、久美子と麗奈の“愛を見つけた”コンビが優勝!

続いて、作品公式Twitterで事前に募集した質問に答えていく【Q&Aコーナー】では、京都・宇治のオススメお土産や『誓いのフィナーレ』で印象深いシーンについてトーク。京都を何度も訪れている北宇治カルテット。湯葉や生八つ橋、柴漬けなどオススメのお土産がたくさん!
朝井さんは『誓いのフィナーレ』のアフレコ時の鈴木美玲役・七瀬彩夏さんとのやり取りを明かしたり、豊田さんと安済さんが”月永求派”と”滝昇派”で張り合う!?など、北宇治カルテットの『ユーフォ』愛が溢れました。なお、この質問内容は『響け!ユーフォニアム』作品公式Twitterでも紹介しているのでチェックしてみてくださいね!

笑いに包まれたトークコーナーが終了し、奏者もスタンバイOK!北宇治カルテットと入れ替わるようにTRUEさんが登場し、披露したのはTVアニメ『響け!ユーフォニアム2』のOP主題歌「サウンドスケープ」。作品世界へ観客を再び誘います。

パワフルで華やかな「サウンドスケープ」から一転し、9曲目は映画『リズと青い鳥』の主題歌「Songbirds」をオーボエとフルートがしっとりと情感たっぷりに歌い上げます。
鎧塚みぞれと傘木希美のふたりを想起させるような掛け合いに演奏後、大きな拍手が送られました。

本公演最後の朗読劇では久美子たちが、高校3年生になることに想いを馳せ、来年のコンクールに向けて久美子“部長”による「北宇治ファイトー」で気合いを入れ直した4人でした。

そして演奏はコンクール課題曲「マーチ・スカイブルー・ドリーム」と自由曲「リズと青い鳥」が続きます。作中でコンクール会場のモデルとなったロームシアターのメインホールで、さながら本物のコンクールのような気迫ある演奏に会場の熱気も高まります。

本編ラストを飾るのはもちろん「Blast!」!TRUEさんの力強い歌声とメッセージ性抜群の歌詞が会場をより一体化させていきます。

まさに熱演という表現が似合うステージに、大和田さんとTUREさんは握手を交わし、ステージを後にしました。

アンコールの拍手が鳴りやまない中、大和田さんが再び登場。
そして始まったのは「トゥッティ!」。力強いサウンドとソロ、そして奏者のスタンドパフォーマンスに会場からは大きな拍手が送られます。

アンコール2曲目の「ヴィヴァーチェ!」でもスタンドパフォーマンスを披露! ステージの演奏と客席の手拍子が合わさって、まるで会場全体で「ヴィヴァーチェ!」を演奏しているかのようでした。その後のMCで登場したカルテットは舞台袖で「ヴィヴァーチェ!」を合唱していたと話し、本日の演奏会の熱気が凝縮されたような1曲となりました。

そして、豊田さんの「『ユーフォ』といえば、という曲を演奏していませんよね?」という問いかけに客席もあの曲を思い浮かべた様子……。
北宇治カルテットが声を揃えて紹介したのはそう、「三日月の舞」です。

久美子たちが1年生の時のコンクール自由曲として作品のために作曲され、『ユーフォ』を代表する1曲。華々しいファンファーレから始まり、主題をさまざまな楽器たちが紡ぎ、中盤にあるトランペットソロでは、その甘い音色が客席を魅了します。

演奏後、客席からは大きな拍手が送られ、本日の出演者全員がステージへ再び登場しました。それぞれ、応援してくださっているファンの皆さまへの感謝、そして作品への想いを伝えます。『ユーフォ』愛あふれる北宇治カルテット、TRUEさん、そして素敵な演奏を届けた大和田先生と洗足学園音楽大学フレッシュマン・ウインド・オーケストラへ客席からは温かい拍手が。

このまま演奏会も終了と思いきや……。封筒を二つ持ったチューバくんがステージに登場。どうやら、中に入っている手紙を代読してほしいみたいです……。
2通のうち1通は「チューバくんより」と封筒に書かれていて、黒沢さんが受け取って中を確認します。
黒沢さんがどこかチューバくんっぽく読んだその手紙には、第4回定期演奏会の関東公演が決定したこと、そして、『誓いのフィナーレ』のBlu-ray&DVDの発売日が決定したことが書かれていました。嬉しいお知らせに会場からは大歓声が上がります!
そして、残るもう1通の手紙には『響け!ユーフォニアム』シリーズ製作委員会からのメッセージが。「久美子3年編」の続報をこの場でお知らせすることが叶わないこと、しかし、監督を始めとしたスタッフ一同が『響け!ユーフォニアム』を続けるべく取り組んでいることが綴られていました。

黒沢さんの「『響け!ユーフォニアム』はこれからも続いてきます!応援よろしくお願いします!」という力強い言葉に、会場からは今日一番の拍手が起こりました。
登壇者全員の「ありがとうございました!」の言葉で緞帳が下がり、盛大な拍手に包まれて演奏会は終了しました。